2024/03/02
作業効率と快適性・安全性を確保するための作業服サイズ選びのキーポイント
作業効率と快適性・安全性を確保するための作業服サイズ選びのキーポイント
作業服の選び方は、一見すると些細なことに思えるかもしれませんが、実際には非常に重要な要素です。作業服は単なる衣服ではなく、作業中の安全性や快適性に直結するものです。正しいサイズの作業服を選ぶことは、従業員の快適性、安全性や生産性に大きな影響を与える可能性があります。
今回は、適正サイズを着用する事の重要性と、キーポイントをご紹介します。
1.適正サイズを着用する重要性
サイズの合っていない作業服を着用することは、作業中に不必要なストレスや不快感を引き起こす可能性があります。例えば、小さすぎる作業服は動きを制限し、肌に圧迫感を与えることがあります。これは作業中の動作の自由度を制限し、作業効率を低下させる原因となります。
逆に大きすぎる作業服は、不必要な生地のたるみや引っかかりを引き起こし、作業中の安全性を損なう可能性があります。また、適切なサイズの作業服を着用することで、作業中の体温調節がしやすくなり、快適な作業環境を維持することができます。
さらに、作業服のサイズが合っていない場合、安全上のリスクが増大する可能性もあります。例えば、小さすぎる作業服は、急激な動作や作業中の体の動きに対応できず、作業中に身を守るための適切な装備を行うことが難しくなります。
また、大きすぎる作業服は、機械に巻き込まれる、または作業中に引っかかる危険性が高まります。これらの安全上のリスクは、適切なサイズの作業服を選ぶことで最小限に抑えることができます。
作業服のサイズ選びは、従業員の快適性と安全だけでなく、企業のイメージや生産性にも影響を与えます。適切なサイズの作業服を着用した従業員は、自信を持って仕事に取り組むことができ、企業のプロフェッショナリズムを高めることにつながります。
また、快適な作業環境を提供することで、従業員のモチベーションや生産性を向上させることができます。作業服のサイズ選びは、企業にとっても重要な課題であり、サイズをしっかりと測り着用してもらうことは義務でもあります。
では、どういった点に気を付けたら良いのでしょうか?
5つのキーポイントを纏めてみました。
2.生産性を高め、快適・安全に業務に取り組むための作業服サイズ選び5つのポイント
2-1 上着の胸周りはゆとりを持つ
胸周りに適度なゆとりがあると、作業中の動作が制限されず、柔軟性を保つことができます。作業中に様々な姿勢をとったり、腕を大きく動かしたりする必要がある場合、きつすぎる上着では動きに支障をきたす可能性があります。適度なゆとりがあれば、ストレスなく自由に動けるため、作業効率が向上します。
また、胸周りに適度な空間があることで、通気性が良くなります。夏場の作業中は身体が熱を発しやすいため、適切な通気性が重要です。胸周りにゆとりがあれば、空気が循環しやすくなり、汗をかいたり蒸れたりすることを軽減できます。
逆に冬場は寒さ対策で重ね着する事が多く、トレーナーやインナーベストを着用する場合、ゆとりがある事で、重ね着による圧迫を軽減でき、動作性を確保する事ができます。これにより、快適な作業環境を維持し、作業中のストレスを軽減することができます。
2-2 袖丈は手首に被る程度
袖の長さも作業中の安全性や快適性に直結します。袖丈が長すぎると、作業中に袖が邪魔になり、動作の制限や危険を引き起こす可能性があります。例えば、機械作業や建築現場での作業中に長い袖が機械に引っかかったり、建材に絡まったりするリスクがあります。
一方、袖丈が短すぎると、手首や腕が露出してしまい、作業中に怪我をするリスクが高まります。特に寒冷地や化学物質などの危険物質が存在する作業現場では、袖の保護が重要です。また、日焼けや擦過傷などの皮膚トラブルも防ぐことができます。
適切な袖丈を選ぶことで、作業効率も向上します。袖が適切な長さであれば、手首や腕を自由に動かすことができ、作業効率が落ちることなく作業を行うことができます。また、袖が作業に妨げにならないことで、作業者はストレスを感じることなく集中して作業に取り組むことができます。
2-3 肩幅もジャストサイズがベスト
肩幅もジャストサイズであれば、作業中の動作の自由度が確保されます。肩幅が狭すぎると、上半身の動きが制限され、作業中にストレスを感じやすくなります。一方、肩幅が広すぎると、作業服が落ちやすくなり、着用者の動きに合わせて安定感が欠ける可能性があります。ジャストサイズの肩幅であれば、作業中の動作が自然でスムーズに行えるため、作業効率が向上します。
また、肩幅が合っていると、作業服が身体にしっかりフィットし、適度な締め付け感が得られます。これにより、着用者は作業中に作業服のずれや不快感を感じることなく、集中力を維持することができます。
さらに、見た目のバランスも良くなります。肩幅が適切であれば、作業服全体のシルエットが美しく見え、着用者のプロフェッショナリズムや信頼性を高めることができます。また、肩幅がジャストサイズであれば、作業服が身体にフィットするため、不要な生地がたるまず、スマートな外見を保つことができます。
2-4 ズボンのウエストは少しゆとりをもって
ズボンのウエストについては少しゆとりがあると良いでしょう。
ウエストに適度なゆとりがあると、作業中の快適性が確保されます。作業中に食事を摂ったり、長時間の座位作業を行ったりする場合、ウエストに圧迫感を感じることなく自由に動けることが重要です。適度なゆとりがあれば、腹部の圧迫感や不快感を軽減し、作業中のストレスを最小限に抑えることができます。
また、ウエストにゆとりがある作業服は、作業中の動作の制限を軽減します。ウエストがきつすぎると、腰回りの動きが制限され、身体の自然な動きが妨げられる可能性があります。特に屈曲や伸展の多い作業では、ウエストに適度なゆとりがあることで、作業効率が向上し、作業中のストレスを軽減することができます。
さらに、ウエストに少しゆとりがある作業服は、着用者の体型の変化にも柔軟に対応できます。体型や体重に一時的な変化が生じた場合でも、適度なゆとりがあれば着用感を維持しつつ作業を続けることができます。これにより、作業服の長期間の使用や、季節ごとの体型の変化にも対応できます。
以上のように、作業服のウエストサイズに少しゆとりがある方がベストな理由は、快適性の確保、作業中の動作の制限の軽減、着用者の体型の変化に対応する柔軟性が挙げられます。適度なゆとりがある作業服を選ぶことで、作業中のストレスを軽減し、安全かつ快適な作業環境を提供することができます。
2-5 ズボンの丈も長すぎや短すぎには注意
ズボンの丈の長さも作業中の快適性と安全性に直結します。
ズボンの丈が短すぎる場合、足首が露出してしまい、作業中に足元が汚れやすくなります。特に建設現場や工場などの汚れや落下物の多い作業現場では、足元の保護が重要です。また、短いズボンは膝部分が露出しやすく、膝への衝撃や擦過傷のリスクが高まります。
一方、ズボンの丈が長すぎる場合も問題があります。ズボンの裾が床に引っかかったり、機械に巻き込まれたりする危険性が高まります。また、長すぎるズボンは踏みつけられる恐れもあり、作業中に転倒する可能性が増します。さらに、長いズボンは不要な生地がたるみ、作業中の動作の自由度を制限することがあります。
3. まとめ
作業服を適正なサイズで着用することは、作業中の安全性、快適性、そして作業効率を向上させる重要な要素です。
しかしながら、大半の作業服・制服はメーカーの規格サイズに沿って製造されており、必ずしも上記のポイントを正確に合わせることは難しいです。
上記のポイントを参考にしつつ、どの点に重要視を置き、どの点に妥協点を見出して、自分に最適なサイズを見つけることが今回の大きなポイントとなります。
試着には、ただ着るだけではなく、立つ・座る・屈む、歩くなど、普段の業務に近い動作を少し試して、確認してください。
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